現在、日本で一番大きなアナログゲーム即売&体験イベントと言えば『ゲームマーケット』ですが、それ以外にも無数のアナログゲームイベントが日本各地で開催されています。仲間内で開く小さなゲーム会もそうでしょうし、ボードゲームカフェが主催するイベントや、ネット配信を通じて知り合った人々が集うファンミーティング的な催しもあるでしょう。

「即売&体験」という形式で例を挙げるなら、5月に仙台で『仙台アナログゲームフェスタ』があったり、6月に名古屋で『ファミリーゲームフェスティバル』があったりと、近年各都市において比較的規模の大きいアナログゲームイベントが勃興しております。

さて今回は秋頃に東京で開催される新興イベント『東京ボードゲームコレクション』『アナログゲームラボin秋葉原』について、備忘録を兼ねてつらつらと書いてみようかと思います。

東京ボードゲームコレクション

日時:2016年10月2日(日) 11:00~17:00
場所:浅草橋「ヒューリック・ホール」  
入場料:予価1,000円(カタログ付)~1,500円(カタログ+オリジナル紙袋付き)。

東中野にあるゲームカフェ「ディアシュピール」さんと「株式会社リトルフューチャー」さんの企画・制作。出展サークルは40以上。飯田橋にオープンしたゲームBAR「グリュック」さんがドリンク提供をされるそうです。
公式Webページからは、どこか洗練されたイメージが伝わって来ます。

アナログゲームラボin秋葉原

日時:2016年11月12日(土)~13日(日) 11時〜20時の間で調整中
場所:「秋葉原ハンドレッドスクエア倶楽部」
入場料:予価300円

「ASOBI.dept」さん主催のアナログゲームイベント。元々は2015秋のゲムマ落選サークルが寄り集まったイベントですが、蓋を開けてみるとアットホームな雰囲気でネガティブな印象はまったくありませんでした(メリーアンドリューワークスは1回目に参加)。2回目となる今回は2日開催とのことで、他のイベントとの差別化が見て取れます。


さてさて、ゲームマーケットから派生した(と思われる)これらイベントですが、見る限りどれも個性的で「即売&体験」というパッケージでも、それぞれに違いが感ぜられると思います。

ファミリー向けであったり、人狼やTTRPGに力を入れていたり、体験をメインに置いたり、フェス要素に力を入れていたり…。主催者のイベントに対する想いは、イベントの数だけあり、その想いがイベントの個性を際立たせるのだろうと思います。

このような現象が同時多発的に起るようになった理由は「アナログゲームを作る側と遊ぶ側の数が増えたから」と考えられるのではないでしょうか?

行き先不透明な現代社会。そんな日常を生きる我々に必要なものは、もしかしたら「遊び」なのかもしれません。

しかし、お金を積めば楽しめる(はずの)「遊び」にも、誰かがそう言っているから楽しい(らしい)「遊び」にも、多くのひとはもうすっかり飽いてしまったのではないでしょうか? 「遊び」とは誰かにお仕着せられて楽しむものではないからです。

現代社会において、我々は何して遊ぶのか――ひとりひとりの「遊び」のあり方が問われているように思えます。「たかが趣味。そんなものは二の次、三の次」と言ってしまえばそれまでです。しかし、そんな「たかが趣味」を充実させるひとの方が、そうでない人よりも豊かに見えます。世に言う「成功者」も「たかが趣味」をとことん極めた人が、そうなる傾向にあるように見受けられます。

アナログゲームは誰かお仕着せられて楽しむことはできません。第一に自分の頭で考えなければならないし、大抵は誰か他のプレーヤーを必要とします。

我々は何して遊ぶのか――ひとりひとりの「遊び」が問われる現代社会。

その問いに対する、ひとつの良質な選択肢として、アナログゲームが挙げられます。

新興アナログゲームイベントを通じて、その選択肢をより多くの人に伝えられたら、それはきっと素敵なことだろうな…と、いちゲームクリエイターとして思います。