11日前の同じ場所で、ゲームマーケットが開催されました。

ここでお店を開き、自作のゲームを売ったり、買ったりしたわけです。

そんな東京ビッグサイトに今日もやって来ました。

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デザインフェスタ――通称、デザフェスです。

方やアナログゲーム、方やアート。毛色の違うイベントに敢えて行った理由は・・・
「んー、今回のゲムマ、思ったより売れなかったよな。なんでだろうな。どうすれば売れるようになるかな。そうだ! ブースで出展する系のイベントに行けば、何かヒントが得られるかも!」
とまぁ、「イベントに出展する側」としてのベンチマークをデザフェスに求めた・・・という訳なのです。

デザフェスの色々なところをゲムマと比較して、見て回ったわけですが、次の3点の気づきがありました。

・ブースがハイクオリティ。
・想像以上に強気の価格設定。
・(八百屋のような「イラッシャイ、イラッシャイ!」といった)呼び込みはほとんどしない。


ひとつずつ掘り下げてゆきたいと思います。

ブースがハイクオリティ
まず、ゲムマと比べて圧倒的にデザフェスの方がブースの質が高かったです。それは、もちろん各ブースがパーティションで区切られているとか、電源が使えるとか、ルールの違いはありますが、それにも増して、各ブースがきちんと「店を構える」つもりで設備投資をし、「自分の店で品物を売る」感があったからだと思います。

店構えは製作者の意図を、お客さんにダイレクトに伝える公告と云えそうです。

・店構え=ゲームのテーマ
・客の目線の高さに合わせて陳列
・軒を連ねる中で、浮かず、埋もれず

想像以上に強気の価格設定
意外だったのは値段。ゲムマでは、ゲーム一個あたり500円から5000円前後が相場(もちろん、中には1万円くらいするボドゲも存在しますが)。一方のデザフェスは、下はタダから、上は青天井でした。5000円~1万円の商品はざらで、ゲームの駒みないた小物でさえ平気で2000円で売られていたりするのですが、作者がひとつひとつ手作りした一点物と考えれば、それも頷けます。

この価格設定をアナログゲームに当て嵌めるのは、ナンセンスな気がします。アナログゲームは手作りの一点物よりも、画一的な工業製品のほうが優れていると考えるからです。手作りを否定するつもりはありませんが、そのゲームをより多くの方が、同じ条件でプレイするとなると、やはり機械の力に頼らざるを得ないのかな・・・と。
※この場合の手作りとは、紙をハサミで切って、それに筆で絵を描いて、色を塗って・・・といったレベルの話しです。

逆転の発想で、世界に五個しかない手作りのゲームというものを創って、一個10万円で売る・・・という手もあるかもしれません。もしくは、アート作品としてデザフェスに活路を見出すか(オリジナルのタロットカードなら、受けそうな気もしますが・・・)。

(八百屋のような「イラッシャイ、イラッシャイ!」といった)呼び込みはほとんどしない
とかく、デザフェスに関して云えば、出展者が客に品物を売りつけるように頑張っている様子は、ほとんど見受けられませんでした。ゆるゆると縁日の夜店を見て歩いているようで、その雰囲気が心地よかったです。「完売御礼」で出展者不在になるブースもなく、出展それ自体が表現の一環なのだと感じました。

翻ってゲムマ。あくまで自身に対する反省点ですが、あまりにも「売る」に傾きすぎているように思います。ゲムマ一日でペイしようと頑張るから苦しくなるわけで・・・一年くらい掛けて元を取ればいいじゃないか・・・と、デザフェスに赴いて感じました。

最後に・・・
私は、ゲムマの真骨頂はブースよりも試遊卓にあると思います。

お客さんに買って頂くのが最善ですが、試遊して頂くだけでも次善である、と思うわけです。ゲムマを祭と割り切るなら、出展者は来場者を楽しませてなんぼか、と。延いてはそれが、ゲムマの「心地よい雰囲気」になるのではないでしょうか。