カードゲーム製作にあたり、個人的に気づいた点をエッセーという形で残してゆきたいと思います。第1回目のテーマはカードの大きさ「ブリッジサイズとポーカーサイズの違いについて」です。

どんなゲームにしようか頭の中でイメージを思い描き、イメージをアイディアとして書き起こしたら、次はアイディアを形にする段階です。形にするにあたり、どのくらいの大きさのカンバスにデザインするか、という観点からスタートするのが良いと思います。ここで云うところのカンバスの大きさとは、カードサイズのことです。

アイディアをデザインに落とし込む過程で、ゲーム性とデザイン性の間に相互作用が生まれるように思います。両者のちょうど良いバランスを見極めるのがクリエイターの腕の見せ所といった所でしょうか。

さて、ゲーム用のカードには大きく分けて二種類あります。ブリッジサイズポーカーサイズです。(他にもサイズは多々ありますが、実際の印刷を手がける業者が主に採用している点から、この二種類はスタンダードと云えるのではないでしょうか)サイズの違いは以下のとおり。

ブリッジサイズ:58×89㎜
ポーカーサイズ:63×88㎜
ポーカーとブリッジ
比べてみるとポーカーサイズは幅広で、ブリッジサイズは長細と判ります。この僅か数ミリの差が、プレイしやすさを左右するようです。一般的にポーカーサイズは手札の枚数が少ないゲームに適し、ブリッジサイズは手札の多いゲームに適しているとされています。

ゲーム製作の場合、プレイしやすさは勿論ですが、同時にデザインし易いか否かも検討する必要があります。手札の多いゲームの場合、ベースはブリッジサイズを選んだ方が良く、絵柄で魅せたい場合は、ポーカーサイズをベースにするのが良いように思います。

いずれにせよ、一度サイズを決めてしまったら、途中で変更するのは厄介です。クリエイターは、どんなゲームを作り上げたいのかよく考えてから、カードのサイズ=カンバスの大きさを決めるのが良いと思います。